ヘンク先生は「この街を見ると、悲しくなる」と話してくれました。
2011年の地震以来、クライストチャーチの街中には新しい建物が並び、ヘンク先生にとって馴染みがある建物が消えてしまったからだそう。
街の中を歩きながら、地震前はどんな建物が建っていたか、話してくれました。
まずはエイボン川に沿にある、地震記念碑に行きました。
今年2月に完成した、真新しいものです。
記念碑には、
「私たちは忘れない:
亡くなった者
傷ついた者
失うことを経験した者」
と英語とマオリ語で書かれており、亡くなった人々の名前が壁に掘られていました。
その次は、本日のメインイベント、エイボン川でカヌーに乗ります!
荷物をロッカーに入れて…
漕ぎ方を教えてもらった後、2組ずつカヌーに乗り込みます。
いってらっしゃい!
制限時間は1時間で、エイボン川の橋を4つ通り抜けて折り返して戻るコースです。
教員も研修生と一緒に漕ぎました。
行きよりも帰りの方が下りだから漕ぎやすかったです。
川岸にぶつかりそうなのを一生懸命防いでいます。
天気も快晴で、素晴らしい景色の中で漕ぐことができました。
1番にゴールまでたどり着いた、団長・副団長は全員が戻るまで待っていてくれました。
全員が転覆せずにコースを漕ぎ切ることができました!
エイボン川に沿った道を歩き、市内散策が続きます。
世界で初めて女性の選挙権が認められたニュージーランド、女性に参政権を認めさせたリーダー、ケイト・シェパードの石像がありました。
お昼ごはんには、ニコラ先生オススメのクッキー屋さんに行ってきました。
「先生、どれが一番人気ですか?って聞けたよ!」と満面の笑みでクッキーを持ってお店から出て来ました。ちなみに、お店で一番の人気はチョコレート味だそうです。
私はクランベリーとココナッツのものを購入しましたが、とても美味しかったです。
続いて、Margaret Mahy Family Playgroundという遊具がたくさんある公園に行きました。
みなさんカヌーでたくさん漕いだ後なのに、元気に動き回っていました。
下の写真では青い服の研修生の右隣で、(小さいですが)黒い服の研修生がロープに乗って遊んでいます。
この公園には、日本にはない面白い遊具もたくさんありました。
コマのように回ってしまう遊具でみなさん楽しそうに回っていました。
地元の男の子とも一緒に遊びました。
思いっきり体を動かした後は、仮設大聖堂へ。
美しい三角屋根の建物です。
こちらの仮説大聖堂、驚くべきことに、ダンボールでできています。
そんな訳でcard board cathedralとも人々から呼ばれています。
日本人建築家、坂茂氏が設計を手掛けました。
建物の中はとても暖かく、静かで美しい空間でした。
そこから、SCCに戻り、
明日からのヴィラマリア高校の通学に向けて、ニコラ先生の英会話の授業を受けました。
園田学園高校とヴィラマリア高校の違いをまずは教えてくれ、バディについての説明もありました。
授業の最後には、テニスボールを投げながら、英語で質問し合う練習をしました。
バディとたくさんお話するためです。
みなさん、スラスラ答えられていました。
ニコラ先生から「よくできているから、自信を持って大丈夫」と声をかけてくださいました。
今日の夕食は、ショッピングセンターBush Innの中の日本料理店Hachi Hachiで食べました。ヘンク先生に加え、ニコラ先生の旦那さんであり、ヴィラマリア高校の教員であるドレイン先生も一緒にご飯を食べました。
日本食を前にするとみんな笑顔になりますね。
本日のミーティングでは、このような感想がありました。
「カヌーはうまくこげなかったけど、相方が上手で助かりました。
NZの震災は、悲しい気持ちになりました。今日のご飯はどれも美味しかったです。」
「日本食レストランに行く前に、ヴィラマリア高校の生徒数人と
少しお話することができました。みんな親切だったので、明日から楽しみです。」
「公園で、日本にはない遊具で遊ぶことができて楽しかったです。
ニコラ先生に英会話を教えてもらいましたが、本当にできるのか不安です。」
「震災の後に街の中に人々を楽しませるためにストリートアートを作ったり、
そうやって元気づけるという発想が、日本にはない対処法ですごいなと思いました。
カヌーはこぐのにかなり苦戦して、よく川岸にぶつけてしまいました。
帰りは漕ぐコツをつかめました。」
「クライストチャーチには、まだ建築中の建物が残っていて、
日本にはないものを真近で見ることが出来、すごいなと思いました。
日本食レストランのお米が日本のお米と似ていました。」
研修生は、ここの土地に関する理解も深まってきたように思います。
明日はいよいよ、ヴィラマリア高校初日です。
スケジュールの変更で、全校生徒に披露するダンスは、来週火曜日となりました。
明日は、ヴィラマリア高校の日本語の授業にて、団長があいさつと、全員が恋ダンスを授業を受けている生徒とバディに披露することになりました。
今日も空き時間に恋ダンスを一緒に踊ったりしてがんばっています。
では、本日の研修生のコメントです。
「とても充実した1日でした。特に印象に残ったのは、地震の石碑です。
たくさんの人の名前が刻んであって、こんなにも多くの人が亡くなったのだと
思い知らされました。石像の下には花束や石、人形、顔写真などが備えてあり、
家族や知人の方がたびたび訪れているのだろうなと思うと、
とても悲しい気持ちになりました。
明日からはいよいよヴィラマリアです。あいさつがとても緊張します。
私は、人前に出て話すのがとても苦手です。事前学習の時の自己紹介の時ですら、
緊張でがちがちでした。しかし、NZに来てからミーティングの時の振り返りも
緊張せずにいうことが出来るようになりました。
この調子でどんどん克服できたらいいなと思います。」(R.T.)