2017年7月31日月曜日

7月31日(月)15日目 VMC4日目(日本語の授業)・ショートスピーチの練習

週末明けのヴィラマリアです。

研修生のみなさんは冬の朝がとにかく苦手。
登校はいつもテンション低めです。

だけれど、学校についたら一気に切り替わります。
それはバディに会うからです。エントランスに入ると毎朝バディが迎えにきてくれます。さぁ、今から英語で会話するぞっと思うと気合いが入りますね。
"Hi."と微笑みながら次々とバディと一緒にクラスへと向かいます。
最後の1人が研修生を迎えにきてくれると、なんだかほっとします。



研修生のみなさんは、バディの授業に一緒についていきます。
ヴィラマリアでは、授業を生徒が選択することが出来るので、英語の授業以外はその生徒によってだいぶ偏りが目立ちます。
バディによっては、ドラマや体育のクラスばっかりという人もいるみたいです。
週に6回体育の授業があるという研修生もいます。
日本の高等学校では、なかなかないカリキュラムです。まるで大学みたいですね。

先週ドラマの授業を見学させてもらいましたが、
みんな自分の決めたキャラクターに成り切るのが上手でびっくりしました。
寄宿学校に行くという設定でバスに入るところから、寸劇が始まります。
それぞれのキャラクターとして先生が止めるまで即興で劇をするのです。これは、かなりの度胸がいりますね。話を聞くところ研修生も「いつ劇が始まり、いつ現実に戻って話をしているのかわからないです。」と、なかなかに苦戦しているそうです。



今日は研修生とは異なる授業を見学しに行ったため、

番外編「ヴィラマリアの授業レポート」をお届けします。

 

2限目

教員はYear13(高校3年生)の古代ギリシャ史を見学しに行きました。テーマはギリシャ建築とコロッセウムです。まず授業が始まると目が机の上に止まりました。
みんな粘土で何かしています。シモンヌ先生が何をしているのか説明してくれました。
みなさん、神殿の柱を作っていました。

神殿の柱には3種類あって、それぞれ
DORIC(ドーリア式)
IONIC(イオニア式)
CORINTHIAN(コリント式)と呼ばれデザインが異なります。



どんどん装飾が増え、華美になっていってます。
これらの特徴を抑えながら皆粘土で柱を作っていっているのです。面白かったのは、お昼ご飯を食べるために持ってきたフォークで模様をつけていた生徒もいました。
その粘土を見ながら、シモンヌ先生が「この柱はコリント式を作ろうとしていたのね、細部までよく特徴を抑えているわ。」など声をかけていっています。
大きなスクリーンを使って、代表的な神殿や建築物を解説していってくれます。
「この建物の様式は?」とシモンヌ先生が質問すると生徒から「ドーリア式」と答えが返ってきます。その他にも建物の用途や創設者について解説しては、生徒に質問し、確認されていました。
さすが3年生、みなさん授業に集中しています。

教科書は文字のみの歴史書、
写真と解説つきの資料集、
そしてパソコンの中に入っている資料を使って授業を受けます。
シモンヌ先生のパワーポイントを見ながら
コロッセウムの歴史、建築の特徴について英語で解説を受けるのは貴重な経験になりました。
コロッセウムという名前の由来、
建築者と、その間柄、
コロッセウムの柱は階によって様式が異なること。
階の高さを教室と比べてみたりと、
まるで旅行をしているような気持ちになりました。
実際に自分がそこに旅すると思って聞くと面白いものですね。とても興味深い授業でした。

2時間目と3時間目の間にはインターバルと呼ばれる長い休憩時間があります。
生徒のみなさんは家からお菓子や軽食を持ってきてお腹が減ってたら食べます。
研修生もインターバル用に近くのスーパーでお菓子を買って持って行っていました。
バディとお菓子を交換したりしてるのかな?

教員にもお茶をする広い部屋があり、みんなで和気藹々とコーヒーを飲みながらコミュニケーションをとります。トニー先生とローズマリー先生が「こっちの輪の中に入っておいで」と招いてくれました。話題は週末どのように過ごしたかや、天気の話、教育、留学生についてなどの話が多いです。
ニュージーランドの方はゆっくり話される方が多いので大分助かります。
ランチタイムには、初対面の方たちの輪に入れてもらい
留学生を沢山受け入れた経験のある方とお話したり、オススメの観光スポットを教えていただいたり(いつか個人的に旅する機会があれば行きたいものです。)
有意義な時間を過ごさせてもらいました。

3限目

新校舎で、副校長のサラ先生の英語の授業を見学させてもらいました。学年はYear9(中学2年生)です。
挨拶すると元気よく返してくれました。

生徒は自分で物語を書いてきて、グループに分かれて発表しグループのメンバーからアドバイスをもらいます。生徒はまだ新校舎の中が真新しくてわくわくしている様子です。それを察して「建物の中ならば、教室を飛び出してグループワークにそれぞれが集中しても良いわよ。」とサラ先生。みなさん、ノートパソコンを持って移動します。2階に上がったり、廊下の真ん中で寝そべって活動したり日本では信じられない光景です。
活動を見学させてもらいながら生徒に質問させてもらいました。
写真を見て、「この建物はどこの国の?」と質問すると
「行ったことはないけど、ベネズエラの写真を使って想像して物語を書いたの。」と教えてくれました。ある子はアヒルについて、ある子は交通事故について、様々なトピックについて書いていますね。高校3年生の後に見学させてもらったので大変可愛らしかったです。

5限目

日本語の授業です。
今日はカルタをして放課後の過ごし方の違いについて話をしました。



「日本には塾というのがあります。ニュージーランドには塾がありませんね。」
習い事や塾に通う様子の動画資料を見ました。
動画にでてくる男の子が「4時から10時まで塾に居ます。」と言っているのを見て、流石にみんながみんな、そこまでは行ってないかも…とついつい苦笑いしてしまいました。
研修生も苦笑いしながら「わたしは 塾には行ってません。」というとヴィラの生徒も微笑みながら「私も。」「私も。」と答えてくれていました。
研修生が「私はスイミングに行きます。」と発表してくれました。
するとサラ先生とヴィラの生徒が「放課後ですか?私たちは朝、学校が始まる前に泳ぎます。」と教えてくれました。さ、寒いです。私たちは朝7時に起きるので精一杯ですね。




最後に明日の全校集会に向けて、恋ダンスを1回みんなで練習しました。
いよいよ明日です。





学校から戻ってフリータイムを取った後、
今日はニコラ先生と明日の全校集会に向けてスピーチの練習をしてもらいました。



全校生徒800人を前にしてのスピーチ、
「正直、明日は行きたくないなぁ。」という声も聞こえてきました。

スピーチ原稿すら「何を書けば良いのかわからないです。」
と固まってしまう研修生もいましたが、ニコラ先生が一緒に考えてくれました。

1人ずつニコラ先生がスピーチを聞いてくれました。
「あ、聞き逃したわ!」と教員が言うとみんなスピーチを披露してくれました。みんな一言といえどスピーチ内容をよく考えて自分の言葉になるまで何度も何度も声に出して練習します。なんとヴィラマリアの生徒のウケを狙いに行く研修生もいます。
wowですね。素晴らしい。
You'll be fine, girls.

ニコラ先生が帰ってから、並び順を決めて教員のスピーチから通してリハーサルしてみました。みんなしっかりと自分の言葉で言えました。
すごい!手には原稿すら持たずにすらすらと言えていましたね。
明日はスピーチの後にヴィラマリアの生徒と一緒にダンスも披露します。
一杯練習してきましたから、いよいよその成果を見てもらえると思うととても楽しみです。

大学食堂に向かう道でもスピーチを練習しながら向かっていました。
グラウンドの上いっぱいに広がる空の夕暮れが美しいです。



ご飯を食べて、はいポーズ!
今日の晩御飯はステーキでした。なかなか噛み切るのに苦戦しましたね。



それでは今日のミーティングでのコメントを紹介します。

「理科の授業で加速度の内容が分かって嬉しかった。『きはじ』の書き方が違ったので新鮮でした。バディに金曜日、『週末なにするの?』と聞かれたので今日結局なにをしたのか聞かれるかなと思って話す内容をまとめていると本当に聞かれました。しっかり話せて良かったです。体育が好きだと連呼し続けたら念願の体育の授業が受けれました。

「いきなりバディがいなくなって、びっくりしました。『置いてかれたっ。』と思いました。つぎの授業の場所がわかったのでなんとかなりました。明日のスピーチ正直嫌です。」

みんな完璧だから大丈夫よ。心配しすぎないで。

「今日は日本語の授業で沢山活躍できました。ヴィラの生徒がシャーペンの機能に驚いていました。」
こちらでは日本の文房具は絶大な人気です。

「初めて体育の授業を受けました。こちらの体育はだいぶ、フレンドリーで最初はなにをしたら良いのかわからず不安でしたが、確認してくれたので楽しく過ごせました。明日の恋ダンス楽しみです。」

「今日のお昼休みに、そこにいた友達のうち2人が、ハリーポッターの話をしていて『誰が好きなの?何話が一番好き?』と話に入ることができました。明日はスピーチ頑張ります。」
で、誰が好きなの?
「ハリーです。」

「バディが今日ステージに立って歌い出したら、物凄く上手くてびっくりしました。学校に歌が上手い人ランキングがあって、よく見たら2位でした。すごい。」

羨ましい。彼女の歌声、聞きたかったです。

「体育の授業はみんなあんまり会話しないし、今日はバディが自分をおいて友達のところ行ってしまって辛かった。なんとか周りに合わせて活動しました。バディもシャイなのかもしれないです。
授業で、ところどころJapaneseとよく耳にするから自分の事を言われてるのかなと不安になります。」

全部聞き取れるわけじゃないから不安になることもあるようです。
勇気を出して自分からも声をかけて欲しいですね。


「ピザパーティの招待状を渡したらバディが、2人とも喜んでくれました。」
「『部活かもしれないわ。』とバディが言ってました。」
早速招待状を渡したんですね、喜んでくれて良かったです。

その返事までしっかりと聞き取って帰ってきていて偉いですよ!

明日のアッセンブリーの時間は、今までの練習の成果を出す時です。
みんな、一緒に頑張ろうね。